いつの間にか、カードローン地獄陥ってしまった。
このような場合、自分がどのように支出をしているかを見直し、必要な支出以外の削減を実行することが非常に重要です。
ここでは、カードローン地獄に陥った場合の脱出方法を詳しく説明します。
自力で行える対策は?
実際に、自力で行える対策というのはどのようなものがあるか具体的に紹介していきます。
おまとめローンの利用
複数の会社からの借入金をまとめることで、月々の返済額を減額することができます。
複数から借り入れをしていた場合に比べて、毎月の返済額や返済日をひとつにまとめることで、管理がしやすくなるからです。
おまとめローンの金利は、元々の借入先の金利よりも低い場合がありますので、今自分がどのくらい金利を払っているのか確認することが重要となります。
元本返済期間中に、返済期間外に予定していた返済金額を追加で返済することで、借入額の減額や返済期間の短縮に役立ちます。
借金返済の負担を軽減するために有効な方法ですが繰り上げ返済を行う場合には、返済手数料がかかる場合がありますので、事前に確認しておくことが必要です。
繰り上げ返済の活用
元本返済期間中に、返済期間外に予定していた返済金額を追加で返済することです。
借入額の減額や返済期間の短縮のために借金返済の負担を軽減するために有効ですが繰り上げ返済を行う場合には、返済手数料がかかる場合があります。
借入先の情報を事前に確認しておくことが必要です。
家計の見直し
収入と支出の明細を洗い出し支出が収入を上回っている場合には、収入を増やすか支出を減らす必要があります。
収入が変わらなければ、支出を見直すしかありません。
支出を見直すために固定費を見直し、光熱費・保険料・通信費などは、他社と比較して契約変更などで支出を削減できます。
生活必需品・食費・娯楽費など変動費の見直しには必要なものを必要なだけ購入し、浪費は控えるように心掛けましょう。
副業で収入を増やす
追加の収入を得ることができる副業で、趣味やスキルを生かしフリーランスとして仕事をすることも借金返済には有効です。
ただし、副業をする場合は本業とのバランスや時間管理・税金・社会保険などの手続きなどに注意が必要です。
副業が禁止されている会社もありますので自分の会社の規約を確認をして、副業に取り組んでください。
プロの手を借りる方法は?
プロに頼むことで、今の状況を客観的に見直していきましょう。
具体的にどのような方法があるのでしょうか?
任意整理
弁護士や司法書士などの専門家に相談することで、自分の返済能力にあった返済計画を専門家に提示していただき、債権者がそれを受け入れるか判断してもらいます。
債権者が返済計画を受け入れた場合、その計画に従って返済を行い債務を整理することができます。
債務整理をしたからといってブラックリストに登録されることはありませんが、任意整理を行うことで信用情報機関に登録され個人信用情報が低下する可能性があります。
個人信用情報が低下することで、金融機関からの借入やクレジットカードの発行が難しくなる場合があります。
任意整理を行ったことが個人信用情報に与える影響は、自己破産や個人再生などに比べて軽微となっています。
返済計画に従ってきちんと返済ができれば、個人信用情報も3年~5年程度で回復するといわれています。
個人再生手続き
個人再生手続きは、債務整理をしたい個人が債務整理をすることによって返済負担を軽減し、再出発を図ることができる手続きです。
個人再生をするためには、弁護士や司法書士に相談し、個人再生計画案を作成します。
計画案には、借入金の総額・返済期間・返済額・利息などが記載され弁護士や司法書士を通じて債権者に提出します。
交渉が始まり交渉後に債権者の承認が得られれば、計画案が成立することになります。
債権者の承認が得られたら、債務者は計画通りに返済を行い返済が完了すれば、個人再生の完了となり再スタートを切ることができます。
個人再生手続きには条件・手続き・決まりがありますので、個人再生を検討する場合は弁護士や司法書士等の専門家に相談することをお勧めします。
自己破産
借金を返済することができなくなってしまった場合、債務整理手続きの一環として裁判所に自己破産の申立てを行うことで、借金を免除してもらうことが可能です。
まず弁護士に相談の上、自己破産が適切な解決方法かどうかを判断してもらい手続きをサポートしてもらいます。
その後は弁護士と協力して、裁判所に自己破産の申立てを行いますが申立てには、所定の書類や財産目録・債権者一覧などが必要です。
自己破産の申立てが受理されると裁判所から自己破産手続きが進行し、債務者は一定期間内に特定の手続きを行い、財産の処分や収入の管理を行います。
これによって債権者への連絡、債務者の債務が免除されますので債権者へ債務者の財産や収入などを開示し、債務者の財産を売却するなどして債権の回収がはじまります。
自己破産の手続きが完了し、債務者の債務が免除されたら自己破産手続きが完了しますが自己破産後は長期間クレジットカードやローンの審査には通らないといわれています。
自己破産をする場合は、財産を処分する必要がありますので自分に合った解決方法を選ぶことが非常に重要です。
カードローン地獄に陥っても絶対にやってはいけないこと
カードローン地獄から抜け出すために、絶対にやってはいけないこととは何があるのでしょうか?
借り入れ件数を増やす
すでにカードローン地獄に陥ってしまっているのに、返済日にお金が足りない等の理由から新しくカードローンやキャッシングを重ねてしまうと借入金は膨れ上がってしまいます。
これ以上、借り入れ件数を増やさないことが重要です。
個人間取引
個人間でのお金の貸し借りは、金融機関でなくても行うことができます。
特に多いのは、家族、兄弟、親せき等の親しい関係でのお金の貸し借りです。
個人間での貸し借りには法律上のルールが存在します。
貸し手も借り手も、法律を遵守することが非常に重要で、特に個人間での借金は信頼関係がある場合に限って、問題なく進めることができます。
個人間取引で問題が発生した場合には、法的なトラブルになることも多く発生しているため、個人間での貸し借りには注意が必要です。
知人からの借金
友人や知人など身近な人からお金を借りた場合でも返済の約束がある以上、返済しなければならない義務が生じ、この場合も同様に法律上のルールが存在します。
また、家族や兄弟のように血の繋がりはありませんので、問題が発生した場合には大きなトラブルになる可能性があります。
友人や知人からの借金は、お金だけでなく人間関係性にも悪い影響を与えてしまうことを理解しましょう。
闇金業者の利用
闇金業者は、法律に基づいて営業を行なっていないため、高い金利や違法な取り立て方法を行うことで知られています。
利息を日割りで計算し膨大な金利で貸し付けをして、年利で数百%にもなる場合があり債務者にとって非常に返済が困難な状況を生み出します。
債務者に多額の借金を背負わせ債務者を脅迫することもありますので、借金の返済に困っていても、決して利用してはいけない金融業者です。
クレジットカードの現金化
「クレジットカードの現金化」とは、クレジットカードのキャッシング枠を利用したり、クレジットカードを使用して商品を換金したりする目的に使うことです。
キャッシング枠でも換金を利用しての現金でも、結果として借金と同じです。
キャッシングには利息が発生しますので返済計画を立て、計画通りに返済することが重要です。
カードローン地獄の原因は?
カードローン地獄とは、長期間に渡って返済を繰り返すことで、借金が膨れ上がってしまうことをいいます。
どのようなことが原因で、カードローン地獄に陥ってしまうのか客観的に自分の問題点を見直していくことが第一歩です。
無計画な借り方
急な出費や思わぬ状況でお金が必要になった場合に、カードローンは手軽に借入できる仕組みです。
実際のところ借入時に返済期間・金利・返済計画まで考えていない方も多く存在します。
そして、借入限度額が設けられ限度額内であればいつでも借りることができるという手軽さから、返済をしては繰り返し借り入れるという無限ループに陥ってしまうのです。
複数のカードローンでの借り入れ
複数のカードローンで借り入れをすると、その分月々の返済額が増加します。
カードローンを同時に借りる場合、個々に返済期間や利率が異なり返済額もその分増加するため、うっかり返済期限を忘れると支払期限が遅れてしまうことも発生します。
複数のカードローンで借り入れをすれば借入情報は信用情報機関に登録されますので、融資実績が多くなることで多重債務者と見なされてしまう可能性があります。
住宅ローンや教育ローン等に悪影響を与えてしまう場合がありますので注意しましょう。
このように、複数のカードローンで借り入れをすることでのリスクがありますので、慎重に判断することが重要です。
ギャンブルやゲーム課金
ギャンブルは、財政的なリスクがと非常に大きいことを覚えておきましょう。
健全な娯楽として楽しむ場合は、一定の予算の範囲内で行い大きな損失までにはなりませんが、過剰に行うことで自己制御力を失ってしまします。
「負けたお金を取り返す」という強い欲求から財政的に困窮する可能性があります。
同じようなリスクがあるゲーム課金は、ゲーム内のアイテムや機能を購入することで、プレイヤーの実力を向上するために使用します。
過剰に課金を行うことで収入と支出に影響を及ぼしてしまうため財政的に困窮する可能性があります。
ゲーム課金もギャンブルも一定の予算を設定し、自己管理をすることが重要ですが一番怖いのは、ギャンブルやゲーム課金には精神的なリスクがあることです。
ギャンブルやゲームで勝った時の高揚感などは依存症を引き起こす可能性があるといわれているのです。
住宅ローンなどほかのローンも抱えている
住宅ローンは、住宅を購入するための資金ですので金額は非常に大きく、何十年にも渡り返済予定が組まれているものです。
金利も固定金利・変動金利などがあり、変動金利での借り入れの場合は、市場金利に非常に左右されますので金利が上昇した場合には返済額も増加します。
住宅ローン以外にも他のローンやカードローン等を複数抱えてしまうことで、住宅ローンの返済ができなくなってしまいます。
その結果、せっかく購入した住宅を売却しないといけない状況になることもあるのです。
返済が遅れると遅延損害金を取られるので注意する
返済が遅れると以下のようなリスクがあります。
- 遅延損害金の発生:カードローンの返済が遅れた場合は、遅延損害金が発生します。金融機関や契約内容によって異なり総返済額が増えることにつながります。
- 信用情報の悪化:カードローンの返済が遅れることで、個人の信用情報が悪化する可能性と今後の融資やクレジットカードの発行ができない場合もあります。
- 差し押さえや訴訟のリスク:カードローンの返済が長期期間遅れると、金融機関が債権回収のために訴訟を起こし、給与や預金の差し押さえが行われます。
返済が大幅に遅れるといわゆるブラックと呼ばれる状態に
「ブラック」とは、融資やクレジットカードの発行などが難しくなる状態を指します。
その原因はカードローンや住宅ローンの返済が大幅に遅れたり、複数の借金を抱えたりしてしまうと信用情報機関などに返済の遅延記録や複数の借金情報が記録されてしまいます。
その結果、この人は信用できないとなってしまい「ブラック」として登録されることになります。
今後の融資やクレジットカードの発行、携帯電話やインターネットの契約などが困難になる場合があります。
カードローン地獄に陥らないために注意することは?
カードローン地獄に陥らないためには下記の点に注意しましょう。
- 借入金額の適正化:借入金額は、収入や支出などを考慮して適正な範囲に収めるようにする。
- 金利や手数料の比較:カードローンの金利や手数料は、金融機関で異なるため、複数の金融機関の条件を比較し金利や手数料が低いカードローンを選ぶ。
- 返済計画の立て方:カードローンを借りる際には、返済計画をしっかりと立て返済期日や返済額を把握し、返済が滞らないように計画を立てる。
- 複数から借金の連鎖をしない:カードローンを返済するために、他の借金をすることで借金の連鎖に陥ってしまうと返済がますます困難になるからです。
- 早期返済を検討する:カードローンの早期返済を検討して月々の返済額より多く返すことで、元金が減りますので、総返済額を抑えることができます。
カードローン地獄で悩んでいるなら
カードローンで悩んでいる人は、1人で悩まないでください。
まずは冷静になり、返済計画を見直してみましょう。
現在の借入残高・返済期日・金利などを把握し、借入先が複数ある場合は、全ての借入先の情報をまとめてみると整理しやすくなります。
その上で、返済計画を見直し返済が滞っている場合は返済猶予や分割返済などのオプションがある場合がありますので、借入先に相談してみてはどうでしょうか?
自分で直接できない方は、法律相談や無料相談窓口を利用してみることもお勧めです。
あきらめずにカードローン地獄からの脱出計画を立てよう
カードローン地獄から脱出することは、決して容易ではありませんが、あきらめずに取り組むことで必ず克服できます。
まずは前向きな気持ちで取り組むことが非常に重要です。
自分自身を責め、ネガティブな気持ちのままだと、逆に返済に対するモチベーションが下がります。
自分がどのくらいの返済額をどのくらいの期間で返済する必要があるのかを把握するために、具体的な返済計画を立てましょう。
自分の立てた返済計画に沿って行動することで返済額が計画通りに減っていることを実感できます。
自分の収入に見合った支出を心掛け、日常生活でできる節約方法を見つけてみましょう。
重要なのは無理な返済計画を立てないこと、早く返済することは非常に大事ですが着実に取り組んでいければ、必ずカードローン地獄から抜け出すことが出来るはずです。