クレジットカードの延滞や債務整理によって信用を失い、金融サービスが受けにくくなった状態をブラックと呼びます。
ブラック状態で融資を受けることはできるのでしょうか。
結論から申し上げますと、アコムやプロミスなど大手消費者金融の審査は確実に通りませんが、中小の消費者金融の場合融資を受けられる場合があります。
本記事では
- ブラックでも融資を受けられる消費者金融
- 融資でみられるポイント
- 消費者金融の選び方
- ブラックの人が決してやってはいけないこと
上記4つの内容について詳しくお伝えします。
ブラックリストに載っていると融資は受けられない?
基本的にブラックリストに名前がある状態で新たな借入れはできません。
大手消費者金融であるアコムやプロミスの審査はコンピューターによる自動審査が行われるため、審査が通ることはまずないからです。
ただ、中小の消費者金融では独自審査を実施しているため、返済能力や利用目的によって融資を受けられる場合もあります。
自分は本当にブラックなのか?
ブラックだと自分で思い込んでいただけで本当はブラックではなかった事例もいくつかあります。
たしかに信用情報に傷が付けばブラックリスト入りしますが、永久に名前が残るわけではありません。
自己破産した場合でも10年以上経過すればブラックは解除されます。
ご自身が本当にブラック登録されているかどうかは信用情報機関の公式サイトで開示請求して確認できますので、一度ご覧になってみてください。
そもそもブラックとは
ブラックとは信用情報機関に事故情報や延滞情報が確認された状態のことです。
債権者の氏名・生年月日・住所・職業・年収など個人情報が把握され、各金融機関で情報共有されています。
金融機関は信用情報機関が持つ上記情報をもとに借入れの審査を行う仕組みです。
ブラックリストに登録されてしまう例は下記の通り。
- 61日以上3か月以上の支払い遅延がある場合
- 債務整理を行った場合
キャッシングの未払いや債務整理でブラック登録される方が多いようです。
1度ブラックリストに登録されれば、新規クレジットカード発行や自動車・住宅ローンの利用も制限されるためお金の自由が失われます。
さらにブラックは返済の遅延状況や債務状況に応じて下記3つに区分されています。
- 申し込みブラック
- ブラック
- 超ブラック
それぞれ詳しく解説します。
申し込みブラック
短期間で複数のカードローンに申し込みすると「申し込みブラック」と呼ばれる状態になり、借入れの審査に通らなくなります。
申し込み時点で借入れしていなくても関係なく、申し込みブラックは登録されるので注意が必要です。
かといって申し込みを繰り返せば必ず申し込みブラックになるわけでもありません。
金融機関やカードローンの判断次第で申し込みブラックに登録されるかどうか決まります。
いきなり複数社に申し込む行為があれば、融資する側も警戒するのは当然です。
申し込みブラックについて明確な基準はありませんが、基本的に1か月間で3社以上に申し込みしてしまうと登録されやすいといわれています。
ブラック
過去の債務で完済できていなかった人を「ブラック」と呼びます。
ブラックの場合、正規の消費者金融で融資を受けるのは難しいです。
超ブラック
債務の長期遅延が続いている状態を「超ブラック」と呼びます。
超ブラック状態では、中小消費者金融の融資も受けることができません。
基本的な融資審査でみられるポイント
基本的な融資審査で確認されるポイントは下記3つ。
- 信用情報
- 現在の収入
- 在籍確認
それぞれ詳しく解説します。
信用情報
大手・中小全ての消費者金融で信用情報の照会が行われます。
賃金業法の総量規制により、個人は年収の3分の1以上の金額を借入れできないと定められているからです。
過度な借入れから消費者の皆さまを守るために、年収などを基準に、その3分の1を超える貸付けが原則禁止されています(総量規制)。例えば、年収300万円の方が貸金業者から借入れできる合計額は、最大で100万円となります。
信用情報の照会では過去の借入れ履歴や返済状況についても調査されます。
この時点で3か月以上の返済遅延や債務が確認されれば、ブラックリスト入りと判断されるので審査は通らないでしょう。
現在の収入
契約者本人の現在の収入も確認されます。
正社員として会社に勤め、給与を得ていることが証明できれば融資審査に通る可能性は高いです。
現在の収入をもとに返済計画から総合的に判断して融資できるかどうか判断されます。
在籍情報
融資契約者本人に安定かつ定期的な収入があるか確認するために在籍確認も実施されます。
消費者金融側が融資したお金を確実に返済してもらうためです。
在籍確認は契約者本人が申込書に記載した内容に虚偽がないか最終確認する意味でも行われます。
基本的には消費者金融から勤務先に電話で確認される場合が多いです。
一部の大手消費者金融では勤め先が確認できる書類の提出で在籍確認される場合もあります。
ブラックでも中小消費者金融なら融資してもらえる?
現時点で収入が安定しており、返済能力があると判断されれば中小消費者金融で融資を受けられる可能性はあります。
ただ、ブラックの場合だと基本的に消費者金融からの融資は受けられないことは頭に入れておきましょう。
ネットの口コミ等を見ると「ブラックだけど融資が受けられた」などの声が見られることもありますが、その声の中には実際にはブラックではなかった方の声も含まれています。
安易に信用してしまうと闇金や思わぬ金銭トラブルに巻き込まれる可能性もあるので注意しましょう。
ブラックでも融資OKを謳っている消費者金融は危険
どうしてもお金が必要なときは判断能力が鈍ってつい甘い言葉に誘われてしまいがちです。
消費者金融から借入れできれば問題ありませんが、広告等でよく見る「ブラックでも融資OK」を謳った消費者金融を名乗る業者に関わるのは危険です。
ブラックでも融資OKと謳っている業者は闇金の可能性が高いので、決して手を出さないようにしましょう。
ブラックでも審査を通過するには
ブラックでも審査を通過するためのコツは下記3つのポイントを押さえておきましょう。
- 安定収入を確保するために就職する
- 延滞金を速やかに返済する
- 1度審査落ちした金融機関の申し込みは避ける
それぞれ詳しく解説します。
安定収入を確保するために就職する
借入れを検討する時点で就職していない場合は、就職して安定収入の確保を目指しましょう。
金融機関の審査では返済能力の有無が最重視されますので、安定収入を得ていることが証明できれば通過率はグッと高まります。
ただ、就職してからすぐに申し込みするのはおすすめできません。
勤続年数が少ない状態だと返済能力有無の安心材料にならないからです。
最低でも1年は働き、安定収入を継続的に確保している状態になってから申し込むのがポイントです。
延滞金を速やかに返済する
延滞金がある場合は速やかに返済しましょう。
ブラックかつ延滞金がある場合の審査通過率は極めて低いからです。
延滞で信用情報に傷が付けば、最大で5年間は借入れできなくなります。
この期間内に借入れを申し込んでも審査に通ることはありません。
まずは無理のない返済計画を立て、速やかに返済することを目標としましょう。
一度審査落ちした金融機関の申し込みは避ける
一度審査落ちした金融機関に再度申し込むのは避けましょう。
同じ金融機関に何度も申し込んで審査落ちした記録ばかり積み重なれば当然警戒されます。
審査落ちした金融機関だけでなく、その系列グループの審査もほぼ通らないと考えた方がいいでしょう。
申し込み履歴は最低でも6か月間保管され、系列グループでも情報共有されるからです。
一度審査に落ちた金融機関に再度申し込む場合は、最低でも6か月以上期間を空ける、もしくは別の金融機関に申し込むことを推奨します。
かといって短期間で複数の金融機関へ申し込みすると「申し込みブラック」として登録される可能性もありますので、焦らず冷静に申し込むようにしましょう。
ブラックでも融資してもらえる消費者金融を選ぶときのポイント
基本的にブラックの方が融資を受けることはできませんが、独自基準で審査する中小消費者金融では借入れできることがあります。
選ぶ際には下記6つのポイントを比較しながら自分に合った業者を選ぶようにしましょう。
- 全国対応のWebで完結できる消費者金融を選ぶ
- 柔軟に審査してくれるところを選ぶ
- 実績を確認する
- 審査スピードで選ぶ
- 口コミなどで評判をチェックする
- 金利で選ぶ
それぞれのポイントに沿って詳しく解説します。
全国対応のWebで完結できる消費者金融を選ぶ
すぐに借入れたい場合は、Webで完結できる消費者金融を選びましょう。
Webで完結する消費者金融を選ぶメリットは下記の通りです。
- 最短数時間~即日で審査完了する会社がある
- 融資可能か診断するシミュレーションを受けられる
- 店舗に行く必要がない
- 自宅への郵送物がないので、家族にバレない
以上のことから家族にバレることなくスピーディな対応を受けるならWebで完結する消費者金融がおすすめです。
柔軟に審査してくれるところを選ぶ
あなたの収入・人柄・返済能力など総合的に見て柔軟に審査してくれる会社を選びましょう。
繰り返しにはなりますが、ブラックの方は基本的に借入れの利用ができません。
柔軟な審査で対応してくれる会社を選ぶことが大切です。
実績を確認する
ブラックの状態で融資を受けるなら中小消費者金融を選ぶことになります。
中小の場合、大手消費者金融と比較すれば実績が乏しく無名の会社が多いです。
その分、審査基準が甘くブラックでも通りやすくなっています。
過去の実績を見ながら審査基準やハードルが低く、借入れ実績の多い会社を選びましょう。
審査スピードで選ぶ
審査スピードが速い会社を選びましょう。
審査まで時間がかかると非常にストレスを感じます。
一般的に審査にかかる時間は最短即日が目安です。
実際に利用してみなければ分からないところもありますが、過去の利用者の声を参考に審査スピードが速い会社を選びましょう。
口コミなどで評判をチェックする
利用者の口コミや評価はしっかりチェックしておきましょう。
「ブラックでも借入れできた」といったポジティブな声だけでなく、ネガティブな声にも目を通すことが大切です。
ネットの口コミは会社側がサクラとして用意している可能性もあるので、ネガティブな声こそ真に価値のある情報と判断できます。
かといって口コミだけを見て決めるのは得策ではありません。
サービス内容を総合的に見て、自分の今の状況に適した審査をしてくれる会社かどうか吟味した上で口コミを見るようにしましょう。
かといって口コミだけを見て決めるのは得策ではありません。
金利で選ぶ
金利や利息が低い会社を選びましょう。
金利が低ければ契約者への負担が軽くなるため、必然的にブラックの方でも借りやすくなるからです。
借入れ後の返済計画も立てやすくなります。
金利の低さも重視しながらサービス内容や口コミなど見て総合的に判断するようにしましょう。
ブラックの人がやってはいけないこと
ブラックの人は下記3つのことを守って融資を受けるかどうか慎重に検討しましょう。
- 闇金を利用しない
- クレジットカードを現金化しない
- 同じカードローンに何度も申し込まない
特に債務の滞納を繰り返すことだけは必ず避けてください。
それぞれ詳しく解説します。
闇金を利用しない
闇金は決して利用してはいけません。
「ブラックでも融資OK」と甘い言葉で誘う業者の誘惑に乗るのは危険です。
仮に闇金から借入れすると、借金トラブルが最悪な方向に進みます。
返済猶予が異常に短い契約を交わされ、法外な金利を課せられる可能性が高いからです。
気づいたときには莫大な借金になっていたケースが多いので、闇金の利用は必ず避けましょう。
クレジットカードを現金化しない
即日で現金を得る手段としてクレジットカードの現金化を推奨されることがありますが、決して行ってはいけません。
そもそもクレジットカードの現金化とは、ブランド品や金券など換金率の高い商品を買って業者に売ることで現金を得る手段です。
法律で規制されてはいませんが、クレジットカード会社の規約には違反しています。
クレジットカードの現金化で得することはまずありません。
使えば使うほど手元の現金を確保できますが、負債はどんどん膨らんでいきます。
信用情報にさらなる傷を付けるのを避けるためにもクレジットカードの現金化は避けましょう。
同じカードローンに何度も申し込まない
同じカードローンに何度も申し込みしてはいけません。
一度落ちたカードローンで再度申し込んでも審査を通過するのは非常に難しいからです。
金融機関からはブラックの人として警戒されています。
闇雲に申し込んでも自分の信用をさらに貶めるだけです。
どうしても同じカードローンに申し込む必要がある場合はなぜ審査落ちしたのか原因を知り、改善して6か月以上の期間を空けてから申し込みましょう。
ブラックでも融資してもらえる消費者金融を探しているなら
ブラックでも融資してくれる消費者金融を探しているなら下記5つの会社から検討してみてはいかがでしょうか。
- セントラル
- いつも
- アロー
- フタバ
- キャレント
上記5社は審査基準・金利の低さ・審査スピードなど総合的に判断してブラックでも融資を受けやすい会社と評判です。
サービス内容や特徴についても詳しく見ていきましょう。
セントラル
セントラルは創業から40年以上の歴史と豊富な実績から安心して利用できると評判の中小消費者金融です。
全国対応で自宅にいながら融資を受けられます。
審査から最短1時間で借入れできるスピーディな対応も魅力です。
40年以上の歴史があるため、利用者数も多く、多数の口コミが寄せられています。
ブラックに登録されてから3年以上経過し、安定した収入があることを証明できれば借入れできる可能性は高いでしょう。
いつも
キャッシングサービス「いつも」は高知県を中心とした地域密着型の中小消費者金融です。
2017年よりネット申し込みも可能となり、全国対応で融資が受けられるようになりました。
「いつも」は申し込みから借入れまで最短45分とスピーディな対応が魅力の会社です。
下記2つの条件を満たせば最大60日間無利息サービスを受けることもできます。
- 「いつも」の契約が初めての方
- 60万円以上契約する方
審査の柔軟性は業界トップクラスでブラックへの対応も充実していると評判です。
アロー
アローは豊富な実績と信頼が魅力の中小消費者金融で、大手の審査に落ちた方でも申し込みできます。
最大の魅力は他社借入れ4社まで申し込みを受け付けていること。
大手消費者金融では他社借入れが3社あると審査はほぼ通らないといわれますので破格の対応です。
審査から最短45分で借入れできる点も魅力でしょう。
ただ、他の会社と比較すると金利が15.0%から19.94%と高めなのでその点は注意が必要です。
フタバ
フタバは最短即日の融資が可能かつ、他社からの借入れ4社以内の方への融資も対応しています。
金利や借入れ限度額が低めなので返済計画が立てやすいサービスです。
ブラックでの消費者金融の利用が初めてでどこを選べばいいのか分からない方には非常におすすめできます。
フクホー
フクホーは大阪に拠点を置く老舗の消費者金融で他社借入れ4社以内の方に対応しています。
過去に金融事故があるブラックの方でも審査に通りやすいと評判のサービスです。
特筆すべきは20歳以上の方ならパートやアルバイト、派遣社員の方でも融資を受けられることでしょう。
他社の延滞や自己破産の免責が降りた方なら借入れを受けられる可能性もあります。
ブラックでも融資してもらえる消費者金融への申し込みは慎重に
ブラックでも融資してもらえる消費者金融へ申し込みする際は慎重に比較、検討しましょう。
間違っても「ブラックでも融資可能」と謳った悪質な業者に申し込んではいけません。
ブラックの方は基本的に融資を受けることはできませんが、正規の中小消費者金融なら借入れできる場合があります。
下記4つのポイントを抑えた上で申し込むようにしましょう。
- 自分は本当にブラックなのか確認する
- 過去の負債や延滞金は速やかに返済する
- 就職して安定収入確保の証明材料とする
- 実績豊富で審査に通りやすいと評判の会社を選ぶ
まずは過去の金融事故を解決し、返済能力があると判断されるよう努めることが大切です。