ローン審査に落ちる理由とは?審査の流れ・基準や審査に通るためのポイントも紹介

住宅ローンや自動車ローン、カードローンなど、ローンを組む機会はたくさんあります。その際に、審査に落ちてしまうのではないかと不安に感じることもあるのではないでしょうか。

本記事では、ローン審査に落ちる理由や原因をはじめ、審査の流れ・審査の基準・審査を通過するためのポイントなどを紹介しています。

ぜひこれらの知識を身につけて上手に活用し、万全な状態でローン審査に挑みましょう。

ローン審査はなぜ必要?

審査なし 借入

そもそも、どうしてローンを組む際には審査が行われるのでしょうか。それは、ローンを組む人に返済能力があるかどうかを見極めるためです。

返済能力とは、お金を継続して返済できる状態のことです。

年収はいくらか・収入は継続して得られているか・勤務先がどこであるかなど、様々な要因から返済能力の有無がチェックされます。

返済能力のない人に融資をしてしまうと、ローン会社は貸したお金を回収できない可能性があります。そのため、事前に返済能力があるかどうかを確かめてから融資が行われるのです。

代表的なローンの種類

ローン

ローンには様々な種類があります。種類によって利用目的や借入金額はもちろん、金利などの特徴が異なるため、自分に適しているローンを選ぶことが大切です。

ここでは、数多く存在するローンの中から代表的なものを紹介します。

  • 住宅ローン

住宅ローンは、マンションや一戸建てなど、住宅を購入する際に利用できます。金融機関をはじめ、不動産の業界団体などからも借り入れをすることが可能です。

「フラット35」という、民間の金融機関や住宅金融支援機構から提供されている長期固定金利ローンもあります。

  • 自動車ローン

自動車を購入する際に組むことができるローンです。金融機関やクレジット会社によって名称が変わり、マイカーローンやオートローンと呼ばれることもあります。

  • 教育ローン

子どもの進学など、教育費が不足した場合に利用することが可能です。民間の金融機関だけでなく、国や公的機関が提供しているローンもあります。

  • カードローン

専用のカードを利用することで、借入限度額の範囲内に限り、お金を何度でも借りることができます。

お金の使い道は特に定められていません。ほとんどのカードローンが、無担保・無保証で利用することができます。

  • フリーローン

フリーローンもまた、お金の使い道を制限されていないローンです。ただし、1度の申し込みにつき1度しか融資を受けることができません。

その代わり、カードローンよりも金利が低く設定されている場合が多いです。

  • 事業ローン

企業や個人事業主が利用できるローンです。事業ローンの中にも様々な種類があり、法人名義で利用するものや個人名義で利用するものなど、種類によって条件が異なります。

ローン審査に落ちる理由

ローンの審査に落ちるのは、主に4つの理由があると考えられます。

収入が安定していない

通帳を見て困る男性

安定した収入を得られていない人は、審査に落ちてしまう可能性が高いでしょう。

仕事をしていない人や収入が不定期な人に融資をしても、貸したお金が必ず返済されるという保証は低いです。そのリスクを回避するために、ローン会社は安定して継続的な収入が得られているかどうかを審査します。

公務員や正社員の人であれば、毎月決まった給料が得られるため、審査に通りやすいでしょう。

一方で、無職や専業主婦の人は収入がないため、審査に落ちてしまう可能性が高いです。アルバイトや契約社員などの非正規雇用の人も、収入が安定しているとはいえないため、審査に通りづらいでしょう。

借入金額・返済負担率が大きい

十万円

借入金額の希望が高すぎるせいで審査に落ちてしまう場合も多いです。

賃金業法によって、借入金額は年収の3分の1までと決められています。そのため、3分の1を超えた金額を希望すると審査に落ちてしまうのです。

他の金融機関からも融資を受けている場合、借入金額は合算して判断されます。1つの融資では基準内でも、合わせると基準を超えてしまう可能性があるため、金額が大きくなりすぎないように注意して申請しましょう。

また、3分の1に収まっていたとしても、年収に占める年間の返済額の割合、つまり返済負担率が大きくなってしまうことがあります。

負担率が大きいと返済ができなくなるリスクが増すため、審査に通らなくなる可能性が高いです。

過去に金融トラブルがある

カード破産

過去に金融関係でトラブルを起こしたことがある場合は、審査に通りづらくなります。例えば、支払いが滞納した・税金の未払いがある・破産したことがあるなどです。

これらは信用情報に登録され、ローン審査の際に照会されます。審査に通りやすくするためには、金融トラブルを起こさないようにすることが大切です。

申込内容に偽りがある

書類にサインをしている女性の手元

ローンの申し込みを行う際には、偽った情報を入力しないようにしなければなりません。偽りの情報は、信用情報と照会すれば事実と異なることがすぐに分かります。

例えば、審査に有利になるように収入をかさ増しして提出したとしましょう。しかし、この情報はすぐに偽りだと判明します。その結果、金融機関からの信用が得られず、逆に審査に不利に働いてしまうのです。

故意でないにしても、間違った情報を入力すると不利になってしまう可能性があります。個人情報を提出する前には、間違いがないかをしっかり確認しましょう。

ローン審査の流れ

印鑑を押す男性

一般的なローン審査の流れは、以下の通りです。

  1. 必要書類を準備する
  2. ローンを申し込む
  3. 書類の提出・ローン審査
  4. 契約・融資

この流れについて、順を追って説明します。

必要書類を準備する

免許書

審査の申し込みをする前に、必要書類を準備しましょう。

必要書類はローンの種類によって異なりますが、一般的に必要なものは以下の通りです。

  • 運転免許証などの本人確認書類
  • 銀行の通帳やキャッシュカード
  • 前年の源泉徴収票もしくは最新の収入証明書

ローンを申し込む

パソコンと女性

書類の準備が整ったら、ローンの申し込みをしましょう。申し込み方法は、インターネット・窓口・電話・郵送が挙げられます。自分に合った方法で申し込みを行いましょう。

書類の提出・ローン審査

お金とカレンダー

申し込みが完了した後に、必要書類の提出になります。申し込み完了の際の連絡で必要な書類が提示されますから、それに従って提出しましょう。

必要書類が提出されると、ローン審査が行われます。書類をもとに、信用情報と照会しながら厳密に審査をします。

重点的にチェックされるのは、返済能力があるかどうかです。審査が終了すると、申込者に審査の結果がお知らせされます。

契約・融資

握手

無事に審査を通過することができれば、契約に移行します。登録先の銀行口座に入金が行われ、ローンの手続きは完了です。

ローン審査の基準は金融機関によって異なる!

銀行の看板

ローン審査は、ローン会社や金融機関の基準に沿って行われます。この審査基準は会社や金融機関によって異なっており、公開もされていません。

そのため、ローンを申し込む先によって、審査が通るか通らないかは変わってくるでしょう。

ここでは、主にチェックされる審査基準を紹介します。参考程度に確認して、自分の情報と照らし合わせてみましょう。

年収・就労状況

ビジネス

年収は希望の借入金額を融資できるかを判断するために必要な情報です。年収と返済額のバランスに鑑みて、安定して継続的に返済ができるかどうかが判断されます。

就労状況もまた、審査には欠かせない情報です。勤務先の会社規模・勤務形態・勤続年数などの情報が見られます。

会社の規模が大きく、正社員で勤続年数が長いと、安定した収入が得られていると判断されやすいです。

返済負担率

返済

返済負担率は、年収から判断されます。返済額が年収の20~25%ほどであれば、返済能力があると見なされ、審査を通る可能性が高いです。

一方で、年収だけで判断すると借入ができる金額でも、返済負担率が高すぎるために審査を通過できない場合があります。

個人の信用情報

お金、女性

信用情報は審査の際に信用情報機関に照会され、審査の判断材料として取り扱われます。

過去に支払いの延滞や滞納などの金融トラブルがあると、審査の際に不利に働いてしまうでしょう。信用情報に傷をつけないために、日ごろから延滞などをしないように気をつけることが大切です。

自分の信用情報は、信用情報機関に確認をすることができます。気になることがあれば、審査の前に問い合わせてみましょう。

その他

カードと現金

多くの金融機関が、住宅ローンの審査基準に申込者の健康状態を採用しています。

これは、融資の条件に団体信用生命保険(団信)への加入が組み込まれているためです。健康状態が悪いと団信へ加入することができず、審査にも通らなくなってしまいます。

また、住宅ローンでは年齢も審査基準に含まれることが多いです。借入時と完済時にそれぞれ年齢制限が設けられており、下限年齢と上限年齢が設定されています。

返済期間が定年退職の年を超える場合は、退職後も返済能力があるかどうかを審査されるでしょう。

その他にも、担保の評価や連帯保証などが審査基準として採用されている場合があります。

ローン審査に通るためのポイント

これまでに紹介したことを踏まえて、ローン審査に通るためのポイントを解説していきます。これらのポイントを意識して、改善できるところは改善してから審査に臨むと良いでしょう。

融資額は収支に見合ったものにする

紙幣

借入金額の希望が高すぎると、年収との割合や返済負担率の観点から、審査に落ちやすくなります。そのため、希望の金額はできるだけ下げることがおすすめです。

少なくとも、年収の3分の1を超えて融資をすることはできません。3分の1以下に抑えても、就労状況や他のローンの状態によって、返済能力が低いと判断される可能性があります。

安定した収入を得る

封筒に入ったお金

安定した収入を得ていない場合、返済能力がないと判断されて審査に落ちてしまう可能性が高くなります。金融機関によっては年収に基準を設けていて、基準を満たさない場合は他の審査基準に関係なく落とされてしまうことがあるでしょう。

ローンを組む際に大切なのは、返済能力があると判断されることです。正社員でなくても、継続して収入を得ることができていれば、返済能力があると見なされる場合があります。

まずはアルバイトからでも、安定して収入を得ることを目指しましょう。

他社融資がある場合は返済する

通帳とカードとお金

他社からも融資を受けている場合、審査に影響を与えてしまう可能性があります。新しくローンの申請をする際には、現在の借入をすべて返済するようにしましょう。

また、過去にいくつもの機関から連続で融資を受けていると、金銭面に不安があり返済能力が低いと判断される場合があります。

過去の融資は信用情報から照会され、審査の対象になります。今後の審査のことを見据えて、連続で複数社から融資を受けることは避けましょう。

ローン審査に落ちた!他の会社でも審査通過は難しい?

悩む女性

事前に準備をしていても、ローン審査に落ちてしまうことがあるでしょう。特に、住宅ローンなどの借入金額の大きな融資は審査基準が厳しく、基準を満たすことができずに落ちてしまう人もいます。

しかし、1回の申し込みで落ちたからといってあきらめる必要はありません。新しい方法で臨んだり対策を講じたりすれば、ローン審査を通過できる可能性があります。

他の会社に申し込んでみるのもアリ!

契約、女性社員

金融機関やローン会社によって、細かな審査基準は違います。そのため、1つの機関で基準を満たしていなくても、別のところでは審査基準をクリアできる可能性があります。

金融機関などの情報を収集して、審査が通過できそうなところを検討してみましょう。

落ちた原因を確認・解消しておこう

 

考える女性

審査に落ちた原因を解明し、対策を講じることも大切です。

借入金額の希望は年収に見合っているか・返済負担率は高くないか・就労状況はどうかなどの様々な要因を考え、見直してみましょう。信用情報が気になる場合は、信用情報機関に問い合わせてみてください。

すぐには改善できない部分や見逃せない大きな部分が審査で引っかかっていると、他の金融機関でも審査が通過できない可能性があります。審査に落ちてもむやみに他の機関に申し込んだりせず、まずは落ちてしまった原因を探すようにしましょう。

ローン審査に落ちたら次の申し込みはいつ行うべき?

クレジットカードとカレンダー

原因を確認し、準備が十分に整ってから次の申し込みをするようにしましょう。状況によっては、それなりに期間を空けることが審査通過につながることもあります。

例えばカードローンは、最初の申し込みから半年ほど期間を空けることをおすすめします。なぜなら、短期間での連続の申し込みは金銭的な余裕がないと見なされ、返済能力が低いと判断されてしまうからです。

信用情報に傷があるために審査に落ちてしまった場合は、傷が消えるまで待つ必要があります。

クレジットカードの支払いの延滞であれば、信用情報には5~7年ほど記録が残るとされています。その記録が消えるまで、新たな信用情報の傷をつくらないように努めながら待ちましょう。

ローン審査に落ちる理由は千差万別!

住宅ローン カードローン

ローンを組むための審査基準は金融機関や会社によって異なり、ローンを申し込む個人の情報も1人1人異なります。そのため、審査に落ちてしまう理由は千差万別です。

審査を受ける前に対策をしていたとしても、思いもかけないところで審査に引っかかってしまう場合もあるでしょう。

これまで、審査に落ちる様々な原因を紹介してきました。しかし、必ずしも今回取り挙げたことが原因で審査に落ちるというわけではありません。

審査に落ちてしまったら、なぜ自分が落ちたのか、様々な可能性を考えながら原因を探ってみてください。

入念な準備をしてローン審査を突破しよう

男性、ガッツポーズ

金融機関と申込者が適切な契約を結ぶために、ローン審査は欠かすことができません。そのため融資を受ける際には、ローン審査を突破することが必要です。

事前に準備がしっかりできていれば、厳しい審査基準であっても通過できる可能性が高くなります。ローンを組もうと考えている人は、ぜひ事前に情報収集を行い、対策を講じてからローン審査に挑みましょう。