「急な出費でお金を借りる必要があるけど、どこから借りるのが正解かわからない」そんな方も多いのではないでしょうか。
「今すぐ借りたい」「低金利で借りたい」など希望条件に合わせて借り入れ先を選ぶ必要があります。
消費者金融・銀行系カードローン・信販系カードローンのそれぞれの特徴や、利息の計算方法などお金を借りるときに知っておきたい知識を解説します。
消費者金融の金利相場はどれくらいか
借りたお金には利息がかかります。利息とはお金を借りた人が貸した人に一定の割合で払うお金のことです。
お金を借りた人は借りた金額だけではなく、利息を上乗せして返済する必要があります。
貸し借りするお金に対して、利息が発生する割合のことを%で表したものを「金利」といいます。
消費者金融でお金を借りる場合、金利がどのくらいかかるのか知っておくようにしましょう。
上限金利の相場は年率18.0%
消費者金融の上限金利の相場は2022年10月現在、借入金額100万円未満に対して年18.0%がほとんどです。
たとえば金利が年率18.0%で表示されている場合、10万円借り入れると1年間で18,000円の利息がつきます。
消費者金融の金利は「貸金業法」の法律で定められているので、違法な高金利ということはありません。
借入金額に応じて金利を変動させる業者が多い
消費者金融のサイトでは、カードローンの金利「実質年率3.0%~18.0%、ご利用限度額100万円~800万円」などの表示を見ることがあると思います。
金利の表示は幅がありますが、消費者金融の金利は借入額が多くなるほど金利が低くなる仕組みとなっているからです。
金利の計算の仕組みを解説
利息は、借入期間・借入額・金利の3つの要素から計算するため、借入期間が長くなると返済額は高くなってしまいます。
また、借入額が大きくなったときや金利が高くなったときも、利息が高額になります。
金利の計算の仕組みについて理解し、お金を借りる際は、総額でいくら返済するのかシミュレーションをすることが大切です。
ほとんどが年率で金利を表示している
金利の表示方法は「年18.0 %」というように年率で表示されていますが、年率とは1年間借りた場合に借りた金額に対してかかる割合のことです。
借り入れ金額の利息に手数料や諸経費を加算した金額のことを実質年率といい、消費者金融ではどれくらいの利息が必要かわかるように実質年率を表示することが義務づけられています。
お金を借りる際は、契約書に実質年率の表示を確認し、契約書の写しを必ず受け取り、保管しておきましょう。
日割りで利息額を計算する
消費者金融の場合、利息は日割りで計算されます。計算式は以下の通りです。
利用残高×実質年率×借り入れ日数÷365日=利息
例1)10万円を実質年率18.00%で30日借りた場合
100,000円×18.0%×30÷365=1,479円(1円未満は切り捨て)
例2)10万円を実質年率18.00%で90日借りた場合
100,000円×18.0%×90÷365=4,438円(1円未満は切り捨て)
上記の例を見ていただくとおわかりになると思いますが、例1)と例2)はどちらも10万円を実質年率18.0%で借りています。
しかし利息は90日借りた場合の方が高くなっていることから、借りる期間が長くなると利息が増えて、返済額が高くなってしまうことがわかります。
毎月の返済額は利息から減り、月々の返済額が少ない場合は思ったより元金が減っていないこともありますので、元金は毎月必ず確認するようにしましょう。
金利は金融業者が自由に決められるものではない
金利はお金を貸す側が設定することができますが、自由に決めることはできません。カードローンの上限金利は利息制限法と出資法の2つの法律で規制されています。
利息制限法
利息制限法とは借入額に応じて、年15.0%~年20.0%を上限金利として、上限を超えた金利が無効となる法律です。
利息制限法では、借入額10万円未満までは年20.0%、借入額10万~100万未満までは年18.0%、借入額100万以上は年15.0%と定められています。
借入額が多くなると金利が低くなる仕組みとなっており、上限金利を超えた場合は行政処分の対象となります。
出資法
出資法とは刑事罰の対象となる上限金利を定めた法律です。出資法で定める上限金利は年20%です。これを超える利息は出資法違反となり罰則の対象となります。
借り入れの際には、利息が年20%を超えていないか確認してください。
消費者金融の特徴とは
消費者金融とは、主に一般の個人に対して融資を行っていて、カードローン商品などを扱っている事業者です。
審査の早さや手続きが簡単で、借り入れから返済までネットで完結できる金融機関もあります。
即日融資に対応している業者が多い
即日融資とは申し込んだその日にお金を借りることです。
どうしてもすぐにお金が必要となったときに便利なのが消費者金融のカードローンで、土日祝日でも無人契約機での申し込みが可能です。(※1)
ただし「審査不要」の表示には注意するようにしてください。たとえ借入額が数万円だとしても「貸金業法」ではお金を借りる人の返済能力を審査することが義務づけられています。
「審査不要」の業者は違法業者のため、絶対に借りないようにしてください。
※1 申し込みいただく時間帯や審査内容・契約方法・金融機関などによって条件は異なります。
手続きが簡単
手続きは申し込み・審査・契約の3STEPで完了します。
- 申し込み
インターネット・店舗・電話・郵送などの方法で申し込みます。
インターネットで申し込む場合は、申し込みから借り入れまでインターネットで完結することも可能です。
店舗窓口の担当者に借り入れについて詳しく聞きたいという方は店舗がおすすめです。 - 審査
本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード等)を提出し審査にすすみます。
担保や保証人は必要ありません。借り入れ金額によって収入証明書の提出を求められることもあります。 - 契約
審査結果の内容に同意したら、契約手続きは完了です。契約後は、すぐにお金を借りることが可能です。
借り入れ・返済も便利
消費者金融カードローンの借り入れは、店舗窓口・消費者金融各社のATM・コンビニの提携ATM・銀行振り込み・インターネット振り込みに対応していることが多いです。
返済はインターネットバンキング・銀行窓口やATMからの振り込み・口座振替・消費者金融各社のATM・コンビニなどの提携ATMに対応している金融機関が多いです。
借り入れも返済もご自身に合った方法を選ぶことができるので、利便性が高くなっています。
消費者金融と闇金にはどんな違いがあるか
消費者金融と闇金は混同されることもありますが、まったくの別物です。消費者金融と闇金の違いを理解して、お金を借りる場合は正しく利用するようにしましょう。
消費者金融は安心して利用することができる
現在の消費者金融は貸金業法に則り、財務局または都道府県より登録許可を受けた事業者のみが、貸金業を営むことができます。
一方、闇金は事業者登録せず違法に貸金業を行っている事業者です。
違法な金融業者から借り入れると、高金利貸付けや違法な取り立て行為などの被害に遭われている方も少なくありません。
違法業者から借り入れしないために
深刻な闇金問題に対処するため、取り締まりが強化されています。
借り入れの際には特に以下の2点を確認し、違法な金融業者から決して借り入れしないようにしましょう。
- 登録貸金業者情報検索サービスで登録業者か確認してください。
- 出資法の高金利ではないか確認してください。
消費者金融以外のカードローンにはどんなものがあるか
カードローンは、「消費者金融」「銀行系カードローン」「信販系カードローン」の大きく3つに分類できます。
銀行系カードローンと信販系カードローンについて解説します。
銀行系カードローン
銀行が取り扱う「銀行カードローン」。知名度および安心感・信頼感の高さから、近年利用者が増加しています。
特長は普段使っているキャッシュカードがそのままローンカードとして使えること、また銀行のATMが使えることです。
銀行カードローンの特長
- 銀行の融資は「銀行法」が適用されます。総量規制(※2)の対象外のため、大きな金額を借り入れできる可能性があります。
- キャッシュカードをそのままローンカードとして利用可能。
- 消費者金融と比べて金利がやや低め。
- 借り入れ限度額が1,000万円を超える銀行カードローンもある。
- 無利息サービスを実施している銀行が少ない。
- 審査が厳しく、時間がかかる。
※2 年収の3分の1を超える貸し付けをすることを原則禁止する。
信販系カードローン
信販会社が取り扱う「信販系カードローン」。信販会社とは、信用販売(クレジット)取引を主な業務とする会社のことを指します。
信販会社の融資は消費者金融と同じ「貸金業法」が適用されます。
信販系カードローンの特長
- 消費者金融と比べて金利がやや低め。銀行と近いくらいの低金利。
- 審査が厳しく、申し込みから借り入れまで最短でも10日程度かかる。
- 消費者金融や銀行系カードローンのような無人契約機がない。
- 総量規制の対象となるため、収入のない人・学生は利用ができない。
- 借入限度額が高い商品もある。
- 信販会社の優待サービスを受けられることもある。
金利の低い消費者金融といえば
消費者金融は大手から中小まで、数多くあるので選ぶのはとても大変です。大手消費者金融は金利が低い・即日融資・webで完結するなどの利便性の高さが特徴です。
大手消費者金融として知られる「三井住友カードローン」「プロミス」「アコム」3社について解説します。
三井住友カードカードローン
2022年10月時点の金利と借り入れ限度額は、金利1.5%~15.0% 借り入れ限度額900万円
三井住友カードローン(SMBCモビット)のサービスの特徴
- カードレスで郵送物なしの「振り込み専用タイプ」・いつでも申し込み可能でATMでも利用できる「カードタイプ」を選ぶことができる
- 申し込みはwebで完結
- 審査時間は最短5分
三井住友銀行カードローンは「銀行系カードローン」、SMBCモビットは「消費者金融カードローン」になります。
検討の際は間違えないようにしましょう。
プロミス
2022年10月時点の金利と借り入れ限度額は、金利4.5%~17.8% 借り入れ限度額500万円
プロミスのサービスの特徴
- プロミスアプリがある。利用状況の確認・借り入れ・返済の手続きもアプリ上でできる。
- SMBCグループのポイントVポイントが貯まる。
- 初回お借り入れの場合、30日間利息が0円になる「30日間無利息サービス」。
- オペレーターにサービス内容の質問や返済の相談など親身なサポートがある。
- LINEで契約内容を確認することができる。
アコム
2022年10月時点の金利と借り入れ限度額は、金利3.0%~18.0% 借り入れ限度額800万円
アコムのサービスの特徴
- 最短30分で借り入れが可能
- スマホだけで借り入れまで完結、来店は不要です
- 初回お借り入れの場合、30日間利息が0円になる「30日間無利息サービス」。
- カードレスも可能で郵送物なしを選ぶことができる
- インターネット・電話から振り込みでのお借入であれば、24時間365日いつでも借り入れが可能
- お近くのコンビニで24時間利用可能、契約はインターネットか来店どちらか選べる
業者選びで金利以外に注目すべきポイントを紹介
借り入れ先の業者選びでは、ただ金利が低いところを選べば良いわけではありません。
サービスやプライバシーへの配慮は消費者金融各社によって違いますので、金利以外に注目すべきポイントを解説します。
無利息期間があるか
「無利息期間」とは一定期間、利息なしで借り入れができるサービスのことです。
サービス適用期間中に借入額を全額返済できる場合は、利息なしで借り入れができます。短期間で借り入れする場合は、総返済額を抑えるために無利息期間を活用しましょう。
郵送物・在籍確認の有無
消費者金融機関から自宅に郵送物が送られてくることもありますので、家族に知られたくない方は注意が必要です。
契約締結時に契約書類やローンカード、利用明細書の送付がある消費者金融機関もあります。
万が一、延滞が続く場合や電話連絡が取れない場合は督促状が届くことも。
ローンカードを発行なしで申し込める金融機関もありますので、選択肢の一つとして考慮に入れると良いでしょう。
審査の過程で在籍確認がおこなわれます。在籍確認とは勤務先に勤めているか確認することで、原則では勤務先に電話をかける方法で行われています。
お金を借りていることは他人には知られたくないものですが、職場への在籍確認の電話で周囲に知られてしまう可能性もあるでしょう。
消費者金融各社、プライバシーの配慮に力を入れていますが、不安な方は電話による在籍確認がないカードローンを申し込みましょう。
金利の低い消費者金融を探すなら
カードローンの広告や公式サイトで低金利と記載されていても、契約内容によっては高金利で借りてしまうこともあります。
少しでも金利を低く抑えたい場合は、下記の3点をチェックしてみると良いでしょう。
- 上限金利が低いカードローンを選ぶ
- 借り入れ金額に関係なく、相場の18.0%よりも安い金融機関を選ぶ
- 無利息期間がある消費者金融を選ぶ
消費者金融を利用するときは金利を比較しながら選ぼう
お金を借りる際は、金利と消費者金融各社のサービスの条件を照らし合わせて、総額いくら返済することになるかシミュレーションすることが大切です。
短期で借りたい場合は、無利息期間のサービスを利用することで返済額を抑えられます。
長期で借りたい場合は、金利が低い金融機関を選ぶことで返済額を抑えることができるでしょう。
初めて借り入れする方は、安心感のある大手消費者金融から選ぶのをおすすめします。
消費者金融は便利なサービスでもありますが、返済計画を立ててから賢く利用してくださいね。